Toshiaki Iida
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profile - 飯田俊明(ピアノ、キーボード、ピアニカ他、作編曲)

自分のことを書いてみます。

 4歳頃より、ピアノ教師であった両親からピアノの手ほどきを受ける。小学校6年まで外部の先生につくことはなく、両親が教えてくれた。
 保育園に行く前の母の厳しいレッスンによく泣かされた。
 当時、冨田勲作曲のサントラ「ジャングル大帝」を良く聴いていて、今思えばこれが原点かなと。捕えられた主人公レオとその母を輸送する船が大嵐に遭遇、沈没間際お母さんに「あなただけは助かるのよ」と背中を押され、沈没寸前の船から一人海へ飛び込むシーンでは、音楽が死ぬほど怖かった。今でも聴くには勇気がいる。
 小学校入学とともに、ヴァイオリンも習い、ほどなく大阪市ユースオーケストラに入団。ビオラがいなくて、第3ヴァイオリンを担当させられた。
 このオケで出演した音楽会では、お昼時に500円をもらって弁当を買いに行った。これが生まれて初めて音楽でかせいだお金。曲はシューベルトの「未完成」など。初ギャラ仕事は意外とシブい。
 この頃、一番最初に自分から聴いた音楽は、ベートーヴェンのロマンス(チェロヴァージョン)。ピアノはその後加藤直四郎、福井直俊、加藤美緒子、ピエロ・クワリア、小林仁、野村文子、鈴木洋の各先生に教えていただく。
 中学時代はドビュッシーを聴きながら卓球の素振りをしたり、先輩に吹き込まれたストラビンスキー「春の祭典」を聴きながら部屋で一人で踊り狂ったり、そんな青春時代を過ごす。
ショパンやドビュッシーをまねた曲の断片を書いたりする。一方で、ハイファイセットの「フィーリング」がお気に入りに。多分クリシェ(和音進行の一種)の初体験だったのだと思うが、「こんなウツクシイ和音進行があるのか」と魅せられた。イーグルスのホテルカリフォルニアにハマったのも今思えば同種の進行だったから。
 高校ではYMOやチックコリアを聴き、カシオペアのコピーバンドに参加する。初録音はカシオペアのEye's of mind。今聴くと、16ビートなのにクラシカルにアルペジオとかでバッキング。正直なーんにもわかっていなくて「ラフマニノフか!」とツっこみたくなようなヒドい演奏。作曲家おかもとだいすけと知り合ったのも、このバンド。
初めて自分のおこづかいで買ったレコードは、スティービーワンダー「Hotter than July」。
 このころ、「ピアノ弾きなんてオリジナリティがない!」などとほざいて、作曲家を志望、物部一郎先生に作曲の基礎的な部分を見ていただく。ほどなく坂本龍一フリークとなり、シンセサイザーに没頭、友達からKORGのMS-10を借りて、シンセ初体験。浪人中なのにピアノを弾かずピコピコやっていたところをおやじに見つかり怒鳴られる。
 作曲を習うつもりが曲を書かせてもらえなかったからか、やっぱり音楽はピアノだ、などとほざき結局作曲学科ではなく武蔵野音楽大学のピアノ専攻に入学。「オリジナリティ」はどこへ。しかし、このとき物部先生に基礎をみっちりやってもらった事を、今では深く感謝している。
 大学時代は、ピアノはそこそこに、結婚式のキーボード演奏や、入間基地の滑走路の芝生貼りなど(?)、バイトに明け暮れ、初めて自分のお金でシンセサイザーKORG DSS?1を買った夜には抱いて寝た。シンセサイザーは、その後DSM、EPS16+、01W、S6000などを通って、現在のソフトシンセメインの環境に至る。エンソニックEPS16+は、愛着ゆえに壊れた今も手放せないでいる。良い音だった。
 現在のお気に入りは、Cinematic Stringsとspectrasonicsの製品群。DAWソフトはATARI時代からlogic一辺倒、(当時はnotaterSLと言う名) performerなどには一切浮気せず、現在のLOGIC9まで愛用し続けている。
 大学時代は、ワンダーフォーゲル部に所属。山登りをしていた。意外に思う人が多いようだが、僕も意外だ。
 益村冬木という友人がいたことも大きいが、自分に欠けているものがここにあるような気がした。作曲家佐藤誠一もここの後輩。
 同時に現代音楽研究会にも所属。現代音楽研究に明け暮れた、ということもなく、ほぼ単なる飲み会であった。
 三橋圭介という音楽ライターの友人や、坂本龍一のDemoTape特集というレコードに選出された小澤邦彦など、個性的な面白いメンバーばかりだった。
 大学院で故ピュイグ・ロジェ女史によるありがたーいピアノ二重奏クラスを受講。これをきっかけに、PTNAヤングピアニストコンペティションDuo特級にて、田中克己氏と共に最優秀賞を頂く。幸運だった。ロジェ先生が、僕の腕に指を乗っけて、「ピアノはこうやって弾くものだ。」とタッチを教えてくれた、そのしなやかで指の感触が今でも忘れられない。
 そのころより、銀座にあるビヤレストラン、「音楽ビヤプラザライオン」等に出演し始める。クラシック、オペラだけじゃなく、ドイツ民謡、ミュージカル、シャンソンなどありとあらゆるジャンルの歌を伴奏することになり、初見と移調と即興のオンパレードを要求される、このハードな現場での経験は、多くの恥を重ねたが、その後の音楽活動の礎となっている。深く感謝
 
 1995年頃より、(株)スタジオイオン専属となり、ドコモの携帯サウンドなどで知られた作曲家小久保隆氏の元で仕事をさせてもらい、アレンジャーとしての活動を本格的に始める。愛知万博パビリオン、六本木ヒルズ時報、ゲーム「天外魔境ZIRIA」「エレメンタルモンスター」、TVCM、環境音楽CDなどなど。
 その後、作編曲も行なうピアノ弾きとして、岡本知高、ミネハハ、エスコルタ、中島啓江、平原綾香、井上あずみ、はいだしょうこ、秋夢乃といったヴォーカリスト、クラシックの池田直樹、菊地美奈、加藤千鶴、伴真純、水上恵理、柴田智子、篠崎ゆかり、榛葉昌寛、ジプシーヴァイオリンの古館由佳子、ヴァイオリンTsukasa、オカリナの本谷美加子、ジャズの北浪良桂、タンゴの喜多直毅、口笛の柴田晶子、ボイスパーカッションの北村嘉一郎、ルミナス、ヴィオラの萩原薫の各氏などとご一緒させてもらいつつ、各方面で100枚近くCD制作に関わる。個性派ぞろいの魅力的な人たちで、ソリストにはとにかく恵まれている。ありがたや。
 バンドはこれまで土屋玲子、湯本剛治との「J-paris」、みやさきみえこ率いる「秋のあらしのあんさんぶる」「喜多直毅+tangofobics」などに参加した。
 他にも、映画でアレンジさせてもらったり(ピアノの森、他)、みんなのうた(ななかまどの秋、ゆらゆら)のアレンジをさせてもらったり、劇団四季「オペラ座の怪人」に参加させてもらったり、東京フィルハーモニー管弦楽団でピアノ等弾かせてもらったり、テレビ朝日アナウンサーによる「voice3」など演劇分野にまで参加させてもらったり、三井住友海上文化財団で小さな離島に連れて行ってもらったり、あとは大きなお船に乗ったり(にっぽん丸他)と、年90回程度のライブと打ち込み制作で、ここまでけっこう楽しく音楽を続けさせていただいている。
 八方美人的嗜好のためか、活動傾向はまさに多種多様、比較的多いのは歌の伴奏、それもピアノ1本でクロスオーバーなジャンルのプログラムをサポートすること。そういえば、音楽を聴くときも、バッハを聴いたあとにアースウインド&ファイヤーが聴きたくなったりする。ひとつの場所に居続けられない性格なのかもしれない。
 年に1、2回暇を見つけてソロライブを行なっている。
 最近の活動には、NHKドラマ「ダルマさんが笑った」主題歌作曲、田代万里生DVD音楽監督、安藤美姫アイスショー音楽アレンジ、ゲームAMNESIA音楽フルオーケストラ編曲、春野寿美礼アルバム編曲、宝塚歴代トップスターによるアルバム「麗人」編曲、松平定知らアナウンサーとの朗読コンサート、NHK BSプレミアム ドラマ「クロスロード2」編曲などがある。
 ピアノ弾きとして私を知っている人には意外かもしれないが、保育系短大で音楽を教えていて、童謡は専門分野。子ども大好きなので保育士をめざす学生もかわいがる。

■好きな食べ物:
しらす。体の半分はしらすでできている。ほぼ毎日食べる。 海辺で捕れたてしらすの釜揚げしたてを、ご飯に乗せて食べるのが夢。
うに。寿司屋でウニを箱でごちそうされたときは、一生この人について行こうと思った。
おいしいフランスパン。東京で一番美味しい所があったら教えてほしい。
しまらっきょ。なんで好きか自分ではわかりません。体がらっきょを呼んでいるとしか言いようがない。
カール。飲む打つ買う&喫煙という感じはないけど、結果作曲ストレスの矛先はスナック菓子大食いに。健康のため我慢しなければ。

■嫌いな食べ物:
好き嫌いはあまりないほうだが、羊肉だけはちと苦手。

■好きな音楽家:
キースジャレット、EW&F、ドナルドフェイゲン、スティービーワンダー、ブルガリアンヴォイス、プッチーニ、トゥーツシールマンス、武満徹、モリコーネ、ストラヴィンスキー、アンドレプレヴィン、ツィメルマン、ビルエバンス、フォーレ、小野リサ、ジョアンジルベルト、ウエザーリポート、ケルティックウーマン、いまだにドビュッシー、ラヴェル、坂本龍一、YMO、矢野顕子、小久保隆の録音した波の音、子どもの合唱。

■苦手な音楽:
刺激だけで出来てる曲。

■好きな人:
ちっちゃな子ども。電車で赤ん坊を見ると、絶対にほっとけない。笑顔を見せるまで、ありとあらゆる可笑しな芸をやり続けることを我慢できない。

■苦手な人:
けんかする人。いわゆる草食系です。牡羊座で、動物占いもヒツジ。「右の頬を叩かれたら、左の頬を差し出す」が座右の銘。できないけどね。

■勇気があったらやってみたい事:
美容院のシャンプーで「おかゆい所ございませんか」と聞かれた時、「あるけど教えない♡」と答える。

■暇だったらやってみたいこと:
南国ビーチリゾートのハンモックで、心地よい風に吹かれながら一日寝ていたい。



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